これまで、認知症の母との在宅介護のアレコレを書いてきましたし、これからもまだ特別養護老人ホームへ入所するまでには、いくつかのエピソードがありますので、書いていくつもりですが、一旦現在の母と私達の状況を紹介しておきましょう。
プロフィールにも書いていますが、母は昨年2007年の2月に特別養護老人ホームに入所して10ヶ月、現在もお世話になっています。入所以来2週間に1回程度の割で面会に行っています。弟も同じ具合ですから、うまく交互になると、毎週1回は息子が面会に来るということになります。
私も、一日おきに実家に泊まって家事をするという介護生活から開放されて、毎日自宅へ帰ることができるようになりました。
母がお世話になっている特養ホームは個室タイプなので、母専用の部屋がありますが、昼間はほとんど共用のリビングの大テーブルの周囲に集まって、食事をしたり、話をしたり、テレビを見ながらお茶を飲んだりしています。
午後2時頃から30分くらいは、ホールに集まって体操の時間、それが終わると3時には、おやつタイムで、お菓子とお茶をいただいています。
初めの内は、私や弟が行くと、大概はリビングでテレビを見ていてもすぐに解ってくれて・・・、「一日千秋の思い」とでも言うのでしょうか? 涙を流して、本当に久しぶりに会ったように喜んでくれました。周囲の人たちも「ほら、息子さんが来てくれたよ、良かったねぇ」「毎日寂しがってるんだから・・・」などと言います。
ゆっくり歩いて部屋へ連れて行き、途中で買ってきたどら焼きとお茶で、しばらく話します。と言っても、毎日の生活の記憶はありませんから、昨日は何をしたとか、誰が来てくれた、という話しにはならず、「どう、元気?」「ご飯は食べてる?」などと聞く程度。それもあまり要領を得ないので、ヘルパーさんが書いてくれている「介護記録」を見せてもらって、状況を把握します。
3ヶ月くらいで、大分周囲の人たちとも慣れて、お話しもするようになったとか、根が明るくて、自作の歌を歌ったりするし、何かしてもらうと、必ず「ありがとう」と言うので、同じフロアの人達や、ヘルパーさんにも人気があるということでした。
訪問歯科診療の先生に抵抗して腕を抑えられたらしく、腕に青アザができていた事もありました。
※特別に強く抑えなくても、毛細血管がもろくなっているせいか?簡単にアザになるらしいのです、1~2週間で自然に消えます。
部屋で転倒して、おでこが赤くなっていたこともありましたが、まもなく治りました。
夜中に徘徊して、明け方にエレベータの前に居るところを、部屋まで連れ戻されたりしたことも、何回かあったようです(介護記録)
※母の居室は4階ですが、エレベータは暗証番号を押さないと行き先ボタンが機能しないようになっていますから、一人で他の階や外へ出てしまうことはありません。
建物の中は空調が行き届いているので、夏は涼しく冬は暖かく、自宅に居たときのことを思えば、刺激が少ないということはありますが、安心です。
最近は一人では歩行できず、起きている間はほとんど車椅子の生活です。
会いに行っても、自分の息子と解るまですこし時間が掛かるようになり、以前ほど喜怒哀楽が無くなってきたように感じますが、規則正しい生活で体調は悪くないようです。
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