理解力無く、穏やかな日々
母はテレビのニュースで、政治家の暴言や失言がとりざたされたり、殺人事件が報道されたりすると、本気で怒ったり悲しんだりする感情の起伏の激しいひとでした。
もちろんドラマを見ても同じで、悪役の活躍するシーンでは"本当に憎ったらしい!"と言い、同情を誘うシーンではポロポロと涙を流して"号泣"することもしばしばでした。
認知症が進むにつれ、テレビに対するそんな反応は少なくなり、どんな人が映っても、「この人はよく出るねぇ~」と言う程度。
初めて捕まった犯人の顔写真を見ても「この人はよく出る人だよねぇ~」。
赤ちゃんや小学生くらいの子供が異常に好きで、まるでそこに居るかのように、手を叩いてあやしたり、呼びかけたりするようになりました。
最初のうちは、一緒にテレビを見ていると、いらだたしく思ったものでしたが、認知症を理解できるようになってからは、別に腹も立たず平常心で対応できました。
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